「学生」×「アイデア」で地域にイノベーションを生む

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 「学生」×「アイデア」で地域に活力を与える

ワークショップの開催について

KISARAZU WORK CAMPは実践的な社会経験を通して社会や地域、未来を考える次世代の担い手をつくるワークショップ型コミュニティです。

残念ながらこのワークショップはコロナの影響で学生10名のみの非常に少数の枠しかありませんでした。そしてこの10名分の枠もおかげさまで早々と埋まりました。

参加する人以外の人にこのワークショップの”良さ”を伝えられないままプロジェクトを進めるのは私のポリシーに反すると思ったので、ここのページでちょっとお話しさせてください。

地域企業と地域の学生を繋ぎ、地域に新しい価値を生み出す

今、日本の地方で起っている問題は無数にあると言い切れるほど悲惨です。しかし、多くの人がそれに気づいていないのが事実です。実感が湧いていないのです。

オワコン化していた地方にさらに追い込みを掛けるのが今のコロナです。未知の新型ウイルスによって日本のほぼすべての人が例外なく社会問題の被害者となっています。

しかし、全員が社会問題の一人になっても「自分が何をすれば良いのかわからない」「今まで通りだし変わらなくていいよね」と思う人は少なくない。

その理由は至ってシンプルで『自分とは関係ない問題を解決するためのクリエイティブな環境にいなかったから』なだけです。

そんな環境では、自分を問題とリンクできないのは当たり前です。

当然ですよね、自分とは関係ないから。

でもどうでしょう?

これだけグローバル化した世界で人と繋がるのが当たり前の時代に、自分とまったく関係ないことなどあるのでしょうか?

このコロナという人類史に残る未曾有の危機は見て見ぬ振りをするよりも別の力に変えてむしろ利用してやるチャンスだと思います。

とは言っても世界にスケール(視野)を拡げ過ぎるとやはりわかりづらくなる。どこか自分とは遠い存在に感じるのも事実です。

プロジェクトのコンセプト

この場ではもっと短かな『地域』と『自分』をリンクするワークショップを行います。

プロジェクトでは学生参加型の実践的な社会経験を学べる居場所づくりを目指します。

では、この取り組みは具体的にどんなモノなのか説明していきます。

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学生から「学ぶ」地域教育の新しい形

全員が学び、つくり、楽しむ

日本の教育は学生に学びを教える一方通行の形式主義であると言われています。しかし、私はその教育形態を否定したい訳ではありません。(絶対に正しいことは無いでしょうから)

KISARAZU WARK CAMPではアクティブラーニングを教育の基本軸として設定します。

参加者全員が発言者であり実践者であり主体性を持っているという特徴があります。

つまり参加する学生から学ぶことも多くあると言うことです。

人は生まれながらにして自分が持っている直感(センス)があります。

その直感力は誰に教わるわけでもなくアートやデザイン、スポーツやアイデアを出す開発の場で発揮されます。

自分の力を最大限に発揮できる形式にとらわれない場を地域教育でこそやるべきであると考えました。

「自分が何をできるのか?」「自分はチームにとってどんな力を発揮できるのか?」はたまた「地域に何ができるのか?」と自問自答を繰り返すことで新しい自分の力を発見する機会にもなります。

余談ですが『ミッケ』という絵本をご存知でしょうか?

絵本にはおもちゃやガラクタがたくさん散らばっており、お題のおもちゃを探して見つける「かくれんぼ絵本」です。

小学生の頃に出会った絵本で一番印象に残り、ハマった作品です。

この絵本のすごいところは「発見」×「教え伝える」の作業を同時に行うのです。シンプルだけど難しい、だから発見したときに嬉しい、気持ちいい、喜びがある。

発見すればワクワクして他の人に教えたくなる。

それが本能であり、人は生まれながら教える・伝える素質が誰しもあるのです。

参加する学生達同士・関わりを持った者同士で学び教え合う姿勢こそ教育の場にあるべき相乗効果が起きる当然の姿であるべきです。

では、具体的に学生から学ぶためにどんなプロセスを踏むのか?について説明します。

全員で1つのゴールにたどり着く為のプロセス

今回のプロジェクトの命題は『スイーツの新商品開発』です。参加する学生たちが地域企業のプロデューサー目線になりチームでブレストとプレゼンを通して新商品を考案します。

具体的なプロジェクトの流れは以下の通りです。

①新商品の課題提供とイメージ共有

②一人ひとりが調べて新商品のイメージを膨らませる

③チーム内でブレストを行い、1つの商品に落とし込み可視化

④チームごとにプレゼン

学生からの若い感性や価値観・発想を提案することで、地域企業にとっても参加する学生にとっても新しい「学び」に繋がります。

何より「学生たちが一生懸命考えたスイーツだから」という理由でお店に足を運んでくれるきっかけになれば結果的に地域が活性する理由にもなります。

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マークに込めた”マジすぎる”想い

ロゴマークの意味

上でのべたように感性や価値観・発想を発揮するには原点となる「意味」が必要です。

身近な「意味」として一般化されているモノで有名なのは企業の「ロゴ」です。

ロゴデザインは企業の「意味」を表わすと言われているほど重要な意味があります。

NIKEの有名なあの形は勝利の女神であるニーケーの彫刻の翼をイメージして作られています。また、「勢いよく動く」という躍動感やスピード感を表現しておりスポーツ用品メーカーの王者としてそのデザインを象徴しています。

つまりデザインは意味を伝えるための”わかりやすさ”が命と言えるでしょう。そしてデザインは何を伝えたいかによってそのデザインをより伝わりやすい形に最適化する必要があるのです。

今回デザインしたロゴの形は見てのとおり、『青い炎』です。炎を採用したのにはこんな理由があります。

みなさんがキャンプファイヤーなどでよく見る赤い炎は3000度前後です。しかし青白く光る炎は1万度にも及ぶ一番熱い炎の色なのです。

私たちは生まれてしばらくは好奇心と向上心にあふれていました。しかし、成長するにつれていつの日かそれも忘れて、ただなんとなく仕事をしている毎日が続いてしまう。刺激のない日常が続くとそれに慣れてしまうのです。

好奇心や向上心は新しいことを始めたり挑戦するから燃え続けるしワクワクする。

つまり、「好奇心がある人=挑戦し続けている人」です。

そんな熱い炎を絶やさずに、燃え続けて欲しいという想いで『青い炎』に決めました。

図1あああ

やるならいいコトを創ろう

小さなリーダーシップが必要な理由

このプロジェクトの価値は「活動を通して自分自身が主体性を身に付けられる」という点です。これはロゴに込めた思いとは違い、活動を参加した後で本質的な「意味」に気づくと思います。

本来であればまったく関係のなかった企業や店舗との距離が身近になり、自分のことのように思えるのです。やったことがなかった分野に挑戦できる=視野が広がるので、取り組む本人はもちろん、関わる周りの人にも良い影響を与えることができます。これが主体性を持つことのメリットであり、価値です。

さらに、主体性を持った小さなリーダーシップを取れる人が多く増えることで世の中は大きく変わると信じています。

一人ひとりが地域のこと、社会のこと、自分や他人の未来のことを考えられるようになれば不幸な人は現れないと私は信じます。

どうせ何かをやるなら「いいコトを創ろう」。小さくてもいい。遊びだっていい。下手くそでもいい。失敗してもいい。正解じゃなくていい。

自分が信じるたくさんの「いいコト」を生み出すことで人は幸せになれる。

これらの効果はただ1つの地域の1つの企業だけが会議室で意思決定しても絶対に生まれません。人との関わり合いによって初めて効果が生まれるのがこのプロジェクトの良さであり最大の特徴です。

『木更津のスイーツをつくる=いいコトをつくる』を実践する為の場所なのです。

最後に

何を生み出したいのか

私は今回のプロジェクトを制作している中で「何を生み出したいのか?」を自問自答しました。

悩みましたが、一言でいえば「成長のストーリー」です。

次世代の担い手となる若い世代にとって「自分を成長させ続ける人材」が育つきっかけをこの場で生み出したい。その人の成長の物語を支えられる環境にしたいと思いました。

実現するためには圧倒的に面白い環境と面白い経験が必要です。私一人では到底このミッションを実現することはできません。今回協力してくださるバウムクーヘン専門店『せんねんの木』さんをはじめ多くとの関わりによって今回のこのワークショップが生み出されました。

継続して活動するにはさらに多くの方達との協力あってこそのプロジェクトです。この記事を読んだ人と”いつか”繋がることで「地域に新しい価値」をつく続けたいです。

何かとネガティブな話題が世間を騒がせていますが、この時期だからこそ今回のプロジェクトがより一層の意味を深めて面白くなりそうですね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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